アメリカ人の物語

2017年1月21日土曜日

《ホワイト・ハウス発表》 トランプ新政権の政策概要

概要

 トランプ政権はどのような政策を推進するかアウトラインを発表。原文はホワイト・ハウスの公式ページに掲載。概要は訳者によるまとめ。
  1. エネルギー産業の規制撤廃。
  2. 外国への石油依存度を減らす。
  3. イスラム過激派のテロリスト根絶。
  4. サイバー戦争の推進。
  5. 減税と規制撤廃。
  6. アメリカの軍事的優位を保つための軍拡。
  7. 退役軍人の待遇改善。
  8. 警察力の強化。
  9. 犯罪歴を持つ不法移民を国外追放。
  10. 国民の銃を持つ権利の保障。
  11. TPP撤退とNAFTA再交渉。
  12. アメリカの労働者に不利益を与える貿易協定違反国に制裁を科す。
以下、全訳。

目次
アメリカ第一のエネルギー政策
アメリカ第一の外交政策
雇用と成長を取り戻す
我々の軍隊を再び強くする
警察機関の強化
すべてのアメリカ人のための貿易協定

アメリカ第一のエネルギー政策


 エネルギーはアメリカ人の生活に不可欠であり、世界経済の要である。トランプ政権は、勤勉なアメリカ人のためにコストを下げ、アメリカの資源を最大限活用し、外国の石油依存から脱却するエネルギー政策を遂行する。

 長い間にわたって、我々はエネルギー産業に課された重荷のせいで成長を阻害されてきた。トランプ大統領は、気候変動対策、水系保護のような有害で不必要な政策を廃止する。規制撤廃はアメリカの労働者の大いなる助けとなり、今後、7年間で300億ドル以上の賃金押し上げ効果があるだろう。

 健全なエネルギー政策は、まさにここアメリカにはまだ手を触れていない莫大な天然資源が眠っていると認識することから始めなければならない。トランプ政権は、シェール革命こそ数百万人のアメリカ人に多くの雇用と繁栄をもたらすと考えてる。我々は約50兆ドルのシェール、石油、そして、天然ガスを特にアメリカの人民が所有者である国有地に保有しているという利点がある。エネルギー産業から得た歳入を使って我々は道路、学校、橋、公共インフラを再建する。安いエネルギーはアメリカ農業の起爆剤となるだろう。

 またトランプ政権はクリーンな石炭技術を推進して、長い間、低迷してきたアメリカの石炭産業を再生させる。

 エネルギーの国内供給は、我が国の経済を促進することに加えて、アメリカの国家安全保障にとっても利益になる。トランプ大統領は、OPECやその他の我が国の利益に反するような国々に依存せずに済むようにする。同時に我々は湾岸諸国の同盟国とともに反テロリズム戦略の一環として積極的なエネルギー面のパートナーシップを築く。

 最後に我々のエネルギー需要は、責任ある環境の管理に対応するものでなければならない。クリーンな大気を守ること、クリーンな水を守ること、植生を守ること、そして、天然資源を守ることは、最優先課題であり続ける。トランプ大統領は、我々の大気と水を守るために環境保護局のやり方を変える。

 輝かしい未来は、我々の経済を活性化し、我々の安全を確実なものとし、我々の健康を守るエネルギー政策次第である。トランプ政権下のエネルギー政策でこそ未来が現実のものとなる。

アメリカ第一の外交政策


 トランプ政権は、アメリカの国益と安全保障に焦点を当てた外交政策を遂行する。

 力を通した平和が外交政策の柱である。この原則によって、より紛争が少なく、より共通の基盤を持った平和で安定した世界が作られる。

 イスラム国とその他のイスラム過激派のテロリストを打ち負かすことが我々の最優先課題である。こうした集団を根絶するために我々は、積極的な軍事連携作戦を必要に応じて行う。さらにトランプ政権は、国際連携を強化して、テロリスト集団の資金源を断ち、情報共有に努め、プロパガンダと人員募集ができないようにサイバー戦争を行う。

 次に我々はアメリカの軍部を再建する。我々の海軍は1991年の500隻の艦船から275隻の艦船に縮小している。空軍は1991年と比べておよそ3分の1、縮小している。トランプ大統領はこうした傾向を覆す。なぜなら我々の軍事的優位を絶対に保たなければならないと考えているからだ。

 最後にアメリカの国益に基づいた外交政策を追求するにあたって、我々は外交術を活用する。我々は海外まで敵を探しに行くことはなく、古い敵が友人になり、古い友人が同盟者になれば幸せであると世界は知らなければならない。

 世界はより強く尊敬できるアメリカとともにより平和で繁栄することになるだろう。

雇用と成長を取り戻す


 2008年の景気後退以来、アメリカの労働者と企業は第二次世界大戦以来、最も緩慢な経済回復を経験してきた。この期間でアメリカは、製造業でほぼ30万人分の雇用を失った。その一方で労働力におけるアメリカ人の割合は、1970年代以来、見たことがないほど低下し、国家の負債は倍増し、中流階級は縮小した。経済を軌道に戻すためにトランプ大統領は2,500万人の新しいアメリカ人の雇用を次の10年で創出し、年間経済成長率を4パーセントに戻すという大胆な計画を示す。

 成長戦略に基づく税制改革を伴った政策を開始することで、アメリカの労働者と企業は努力した稼いだドルをもっと保持できる。大統領の政策は、すべての課税対象区分のアメリカ人に対して減税し、税制を簡素化し、世界の中で高い企業税の引き下げを行う。時代遅れで煩雑な税制を改善してアメリカ経済を解き放ち、数百万人分の雇用を創出して経済成長を促進する。

 雇用創出者とビジネスマンとして大統領は、中小事業者や労働者をワシントン政界の支配から解放することが重要だと知っている。2015年だけでも連邦規制によってアメリカ経済は2兆ドルの損失をこうむった。だからこそ大統領は連邦規制の一時停止を提案し、連邦機関のトップ達に雇用を喪失させるような規制を特定して撤廃するように命じている。

 数十年にわたる取引の経験から大統領は、合衆国にとって最善の貿易協定を交渉する重要性を理解している。既存の貿易協定について交渉し、将来の貿易協定について強い姿勢を保つことで我々は、貿易協定が良い給料の雇用をアメリカにもたらすようにし、経済の屋台骨であるアメリカの製造業を支えるようにする。大統領は、アメリカの労働者を損なうような違法で不公正な貿易慣行に手を染める国には相応の報いを受けさせるとアメリカの貿易相手国に思い知らせようとしている。

 アメリカの労働者と事業者の傍に立つことで大統領の政策は、経済成長を促進し、2,500万人の新しい雇用を創出し、アメリカを再び偉大にする助けとする。

我々の軍隊を再び強くする


 我が軍人は世界でも最も強力であり、アメリカの自由の守り手である。だからこそトランプ政権は我が軍を再建して、退役兵がふさわしい扱いを受けられるようにできることは何でもする。

 我が軍はアメリカを守るためにあらゆる資源が無制限に必要である。我々は他国が軍事力で優位に立とうとするのを許さない。トランプ政権は高いレベルの軍備を行う。

 トランプ大統領は、連邦予算の軍事費上限を撤廃して、我が軍の再建案を議会に新しい予算として提出する。我々は軍部に将来の軍事的必要性に応じた計画を実行できる手段を与える。

 我々は、イランや北朝鮮といった国々からのミサイル攻撃に備えるために最先端ミサイル防衛システムを開発する。

 サイバー戦争は新しい戦場であり、我々は国家安全保障に関わる機密とシステムを守るためにあらゆる手段を講じなければならない。我々は、サイバー戦争における攻守能力を合衆国サイバー・コマンドにおいて発展させ、この重大な分野において最も優れたアメリカ人を採用する。

 我が軍が英雄的な人々から構成されていることを忘れてはならない。我々は、現役と退役を問わず軍関係者とその家族に最善の医療、教育、そして、支援を行う。

 我々は退役兵がいつでもどこでも適切な治療を受けられるようにする。病院を求めて長いドライブをする必要はもうない。後回しにされることはない。お役所仕事に悩まされることもない。我が国への犠牲と献身から退役兵は医療と支援を得ることができる。トランプ政権は、21世紀の退役兵や女性の退役兵の要望に応じられるように退役軍人省を変える。我々の改革は、腐敗して無能なうえに退役兵を落胆させてきた退役軍人省の官僚を解雇し、組織を近代化し、医療関係者が最高の治療を退役兵に与えられるようにする。

 トランプ政権の下では、アメリカは我々の退役兵への約束を守る。

警察機関の強化


 あらゆるアメリカ人の基本的権利は、安全な社会に住むことである。トランプ政権は、警察官が職務を遂行できるようにし、我々の街から犯罪と暴力を排除する。トランプ政権は、法と秩序を尊重する政権になる。トランプ大統領は、法警察官に敬意を表し、市民を守るという彼らの職務を支援する。アメリカにおいて警察に反感を抱く危険な風潮は間違っている。トランプ政権はそれを終わらせる。

 トランプ政権は、暴力的な犯罪を減らす。2015年、殺人はアメリカの50都市で17パーセントも増加した。25年間で最大の増加である。首都でも実に殺人は50パーセントも増えている。昨年だけでもシカゴで数千の銃撃事件があった。

 我が国はより強い法執行、社会への参加、そして、より効果的な警察を必要としている。

 我々の仕事は、暴徒達にとって快適な社会を作ることではない。我々の仕事は子供達に安全な通りを歩かせたいと願う親達にとって快適な社会を作ることだ。もしくはバスを待つ老人にとって。もしくは家から学校に向かう学生にとって。

 警察を支援することは、市民自身の自衛力を支援することである。我々は、あらゆる司法において憲法修正第2条に保障された権利を支持する。

 トランプ政権は、違法な移民、ギャングと暴力を止め、社会に麻薬が流入しないように壁を建設する。国境管理の法整備を強化し、不法移民の逃げ込み場所となっている都市を廃絶し、不法移民と関連した無法状態を変える。

 警察を支援することは、我が国に留まっている犯罪歴のある不法移民を国外追放することでもある。

 無実の者達の安全を守ることは政府の最優先課題であり、トランプ大統領は、あらゆるアメリカ人、特に長い間、ずっと安全な近隣というものを知らなかったアメリカ人の安全のために戦う。

すべてのアメリカ人のための貿易協定


 長い間にわたってアメリカ人は、一部のワシントン政界のエリートと内部者の利益をこの国の労働者の利益よりも優先させるような貿易協定を押し付けられてきた。結果として、ブルー・カラーの人々の街は、彼らの工場が閉まり、良い給料の雇用は海外に移ってしまうのを目にしてきた。その一方でアメリカ人は、貿易赤字の増大と製造業の空洞化に直面してきた。

 長年にわたる交渉経験から大統領は、貿易に関してアメリカの労働者と事業者を最優先することが重要だと理解している。公正な貿易協定に基づけば、国際貿易は、我々の経済を成長させ、数百万人分の雇用をアメリカに取り戻し、我が国の疲弊した社会を再生できる。

 こうした戦略をTPP撤退から開始する。そして、すべての新しい貿易協定はアメリカの労働者の利益にならなければならない。トランプ大統領は、NAFTAの再交渉を行う。もし協定国がアメリカの労働者に適切な取り分を与えなければ、大統領はNAFTAから離脱する意向を表明する。

 不成功の貿易協定に関する再検討に加えて、合衆国は貿易協定に違反し、アメリカの労働者を損なうような諸国に断固たる措置を取る。大統領は、すべての貿易協定に関する違反を炙り出し、あらゆる手段を使ってそうした違反を終わらせるように商務長官に命じる。

 こうした戦略を実行するために大統領は、貿易交渉に関して最も優秀なチームを結成して、アメリカ人が最善の交渉結果を得られるようにする。長い間にわたって、貿易協定は、ワシントンの既得権益層によって交渉が行われてきた。トランプ大統領は、人民のための貿易政策が実行できるように監督し、アメリカ第一主義を押し出す。

 公正で厳格な貿易協定のために戦うことで我々は雇用をアメリカに取り戻し、賃金を増やし、アメリカの製造業を支援する。

《訳者からのお願い》     

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